2018年12月20日、鹿児島県指宿市にて、ポケモンがデザインされたマンホールのお披露目式がありました。ポケモンのマンホールこと「ポケふた」は、ポケモンを通じて日本各地の魅力を発信することを目的に自治体へ寄贈しているもので、その記念すべき1枚目が指宿駅前に設置されたのです。このマンホールに描かれたポケモンは「イーブイ」。市内にはその進化形のポケモンたちと合わせて9枚のポケふたが設置されています。「指宿(いぶすき)」と「イーブイ好き」……語呂が似ていますね。同市から「イーブイをスポーツ・文化交流大使に任命したい」とご提案いただいたことがきっかけとなり、マンホールの設置という、これまでにない取り組みへと発展しました。
北海道でも「ポケふた」が活躍しています。例えば、「スキーといちごの町」そして「世界一大雪山がきれいに見える町」として人気の比布町(ぴっぷちょう)。道産米の最高峰「ゆめぴりか」の生まれ故郷でもある同町にも、ポケふたが設置されています。せっかくのマンホールが雪で隠れないようテントを建てたり、「雪に埋まっていることがあります。その時はスコップとほうきで、やさしく探して『ゲット』してね!」と書かれた看板を設置したりして、町民の皆さんが可愛がってくださっているとのこと。その姿は、「日本一過保護」なマンホールとしてSNSで話題となり、一目見ようと多くの人々が訪れているそうです。
ポケふたは直径63センチ、一枚一枚デザインが異なる、世界でただひとつだけのものです。大量生産はしませんし、この先、全国にくまなく設置することがゴールではありません。私たちはポケふたを設置する地域の皆さんと一緒に、ポケモンについて議論し、各地の観光促進や復興というテーマに取り組みたいと考えています。もし、どこかで「ポケふた」に出会ったら、ぜひ細部をご覧になってください。設置された地域を想起させる景色が描かれていたり、ちょっとした遊びが隠されていたり。そこにはきっと新たな発見があることでしょう。この先、何十年にもわたり、変わらない地域の風景として「ポケふた」があります。