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1000年後にポケモンが発掘されたとしたら?現代アートからの回答

1000年後にポケモンが発掘されたとしたら?現代アートからの回答

1980年オハイオ州出身で、ニューヨークを拠点に活動するアメリカ人アーティスト ダニエル・アーシャムさんは、現代アートの領域で世界的な評価を得ている人物です。クチュール・メゾンであるDiorのアーティスティックディレクターであるキム・ジョーンズさんが彼を招き創られた巨大彫刻は、ショーの舞台芸術として話題となりました。

 

ダニエルさんとポケモンの出会いは、2018年に銀座で開催した「THUNDERBOLT PROJECT BY FRGMT & POKÉMON」*のポップアップストアに彼が来店した時でした。子どもの頃、ポケモンが大好きだったという彼は「日常生活の外にあるファンタジーの世界が魅力的で、自分たちの文化や世界の一部のように感じていた」と話をしてくれました。そして、アート領域におけるポケモンの可能性について興味をもっていた彼との間に、新たなプロジェクト「Daniel Arsham × Pokémon」が誕生しました。

ダニエルさんから提案されたコンセプトは、「1000年後にポケモンが発掘されたとしたら?」。自らが思いを寄せるポケモンを題材に、彫刻作品シリーズ「Relics of Kanto Through Time(西暦3020年に発掘したポケットモンスター 赤・緑の世界)」を制作することが決定。異能な現代アーティストとポケモンのコラボレーションにより、かつてみたことのないアート作品が制作されていきました。また、ポケモン好きな彼は、作品制作中も、自身のインスタグラムでピカチュウのスケッチを披露し、アート界隈の人々やポケモンファンたちを驚かせました。「なぜ、ダニエル・アーシャムがポケモンを?」「新たなプロジェクトが始動しているのか?」など、様々な推測がされ、SNS上で大きな話題となりました。

「“フィクションとしての考古学”は、今日あるすべてのものを対象に、未来の考古学者になったつもりで自分たちの日常の生活や体験を見つめるというアイデア。自分たちが生きている時間軸の外に踏み出すことで、人々の時間の概念を変えるようなインパクトを与えたい」と、作品に思いを込めたダニエルさん。「Daniel Arsham × Pokémon」の作品は、2020年6月のギャラリー「NANZUKA」、8月のPARCO MUSEUM TOKYO(いずれも東京都渋谷区)での展覧会を皮切りに、順次公開されます。

 

*音楽プロデュース、作曲家、アレンジャーとして活躍する藤原ヒロシさん率いる「FRAGMENT」とポケモンの合同プロジェクト。2018年10月に始動し、「HYPEFEST」や「Amazon Fashion Week Tokyo」でのプレゼンテーション、銀座「THE CONVENI」や「DOVER STREET MARKET」でのポップアップが大きな話題に。

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