特別なぬいぐるみを持っていませんか。例えば、いつも抱きしめて眠るものだったり、大切なプレゼントだったり。どんなに古く汚れていても、絶対に手放したくない、宝物のような存在。
2023年4月に発売された「ぬいぐるみ My PIKACHU」は、そんな唯一無二のピカチュウになるかもしれません。この商品は、作り手と売り手、2人の担当者の想いが重なったことから誕生しました。

企画担当者は、お客様がぬいぐるみを選ぶときの行動に、ヒントがあると考えました。「同じように作られたぬいぐるみでも、よく見ると表情に違いがあり、やんちゃ、甘えたがり、元気いっぱいに見えたりする。もっと一匹一匹に違いを出し、その中からお気に入りを選べたら、特別な存在になるはず」と、アイディアがどんどん膨らんでいきました。

時を同じくして、ポケモンセンターの運営担当者は、もっとお店に足を運んでいただける方法を模索していました。その企画の一つとして検討されていたのが、ポケモンの個性に注目した取り組みでした。これはまさに企画担当者が思い描いていたことでもあり、「お客様だけの特別な出会いを持ち帰ってもらうことができるのではないか」と、すぐさま合同プロジェクトが立ち上がりました。

コンセプトは一期一会。お店に一歩足を踏み入れると、棚に並んだたくさんのピカチュウたちが目に飛び込んできます。近付いてみると、それぞれ、表情や仕草に違いがあり、いったいどれだけの種類があるのかと胸が高まります。目線が合ったピカチュウの中から、運命の一匹を手に取り、思わず「キミに決めた！」と声をあげてしまうかもしれません。

さらに、ニックネームや出会った日のほか、“わんぱく”、“たべるのがだいすき”といった好みの性格や個性を専用タグに印字して、自分だけの1匹にすることができます。

このまったく新しい企画で、実際どれだけの方に商品を手に取っていただけるか、期待と不安が入り混じる日々でした。しかし、発売日を迎えてみると、想像をはるかに超える反響で、その日は、レジを通過する2人に1人が購入してくださいました。これは異例のケースです。一部のお店では1週間も経たず商品が完売となり、十分お届けできていない状況から、チームはすぐに再販売を決断。製造計画と販売方法を検討した第2期プロジェクトが進行し、ピカチュウたちは新たなパートナーのもとへ旅立っていきました。

どんなピカチュウと出会えるか――ワクワクしながら手に入れたぬいぐるみは、これからずっと冒険を共にしてくれることでしょう。