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1. 新たに発足した「インドマーケティング室」
世界一の人口を誇るインド。数百もの言語が飛び交い、多様な文化が共存するこの国で、ポケモンの新しい挑戦が始まっています。
株式会社ポケモンがインドに進出したのは2013年。テレビアニメ『ポケットモンスター』放映の頻度や時間を拡大するほか、キャラクターグッズの販売を徐々に進めていました。
それから10年後の2023年、インドの人口は中国を抜き世界1位に。驚異的な市場の拡大に期待感が高まり、私たちは「インドマーケティング室」を発足させました。
2. ポケモンアニメの放映がインド国内で話題に
翌2024年には、テレビアニメ新シリーズの放映がスタートします。これが、インド展開における大きなターニングポイントとなりました。インドの著名な作曲家、ヴィシャール氏とシェーカル氏に主題歌の制作を依頼し、オープニングソングとエンディングソングにはインドの実力派歌手、アルマーン・マリク氏とシャーリィ・セティア氏を起用しました。

新シリーズアニメの初回放送は、インド国内900チャネルのなかで世帯視聴数1位を獲得。SNS上でも新シリーズアニメへの期待や喜びの声が多く見られ、インドでポケモン人気がどんどん拡大していきました。
3. インドの人々とポケモンのリアルな接点を
そういった背景もあり、私たちは現地のポケモンファンとリアルな接点をつくることに注力し始めます。最初の取り組みは、ショッピングモールイベント「ポケモン・メラ※」の開催。ピカチュウのダンスパフォーマンスやポケモンたちとの写真撮影会など、来場者との触れ合い企画を実施しました。
メラ:ヒンディー語で「お祭り」のこと

インドで大人気のクリケット※とのコラボレーションも印象的な取り組みです。西部の商業都市ムンバイを拠点とするプロチーム「ムンバイ・インディアンズ」とパートナーシップを結び、プロフェッショナルリーグのホームゲーム7試合すべてで、ポケモンとのコラボ企画を展開しました。
クリケット:イギリス発祥の球技で、サッカーに次いで世界2位の競技規模を誇る
ポケモンのステッカーやキーチェーンを配布するキャンペーンほか、特別なチームユニフォームをまとったピカチュウとのグリーティングブースを設置。「キッズデー」には約1万5000人もの子どもたちが集まり、ピカチュウとの触れ合いに歓声が上がりました。

4. 伝統文化とのコラボレーションも
ポケモンと伝統文化の融合も推し進めています。インドの三大祭典のうち2つが開かれる9~12月のお祭りシーズンには、伝統衣装の「サリー」と「クルタ」をまとったピカチュウを披露しました。
伝統衣装をまとったピカチュウは、インドでも馴染みのある乳酸菌飲料「ヤクルト」のパッケージや、チャットアプリで使えるスタンプにも登場。地元の人々にとってピカチュウは、より身近な存在となっていきました。

5. 文化の違いに寄り添い、笑顔を届ける
さまざまな反響を受け、担当者は「インドの文化、生活習慣など、現地の感覚に理解が追いつかず、判断に迷うこともありました。インドで守るべき部分、ポケモンとして譲れない部分、そのどちらもクリアするために、ベストな案をすり合わせ続けましたね」と振り返ります。
「ただ、イベント会場やSNS上の反応によって、ポケモンを愛してくれているファンがインドにもたくさんいることを肌で実感できたのは大きな収穫でした。これが現在のチームの大きなモチベーションに繋がっています」
ポケモンを通じて、もっとインドの人々の笑顔を増やしていきたい――。
文化的背景や感覚の違いがありつつも、私たちは今後も現地の人たちと協力しながら、さまざまな企画を実現していきます。