2026.04.24
自然に親しむ最初の一歩 ボーイスカウト体験をポケモンと共に

1. ポケモンが子どもたちと自然を繋ぐ
「ポケモントレーナーになるべく集まってくれた候補生の諸君! 今日はよく来てくれた!」
こんな掛け声から始まるのは、体験型プログラム「ボーイスカウト めざせ!ポケモントレーナー!」。ボーイスカウト日本連盟と「My First Pokémon プロジェクト※」による共同プロジェクトが全国各地で展開されています。
My First Pokémon プロジェクト:子どもとポケモンの接点を創出する、株式会社ポケモンの取り組み
ボーイスカウトは、野外活動を通じて子どもたちの自主性や協調性を育む世界最大級の青少年運動です。 1907 年にイギリスで始まり、世界中にその輪が広がりました。現在は 170以上の国と地域で活動しています。
現実世界での野外活動と、ゲームという仮想世界で誕生したポケモン。一見すると対極のようにも見える両者初のコラボレーションは、アウトドア好きのポケモン社員の発案がきっかけでした。
「自分が親になってから、子どもに対して ポケモンのゲームで楽しく遊んでほしい という気持ちと同じくらい、 大自然に触れる機会を持ってほしい とも思うようになったんです。ポケモンを入り口に自然と親しむ取り組みを模索する中で、ボーイスカウトとの協業に行き着きました。」
ポケモン社員の思いを、ボーイスカウトの担当者も前向きに受け止めたといいます。
「普段接している子どもたちの誰もが知っているポケモンと一緒に、新しい挑戦ができることにワクワクを感じました。」
2. 「知恵と工夫でミッションをクリアせよ」
このような経緯で生まれたのが、小学生を対象とした体験型プログラム「ボーイスカウトめざせ!ポケモントレーナー!」です。ボーイスカウトが 10 歳前後の子どもたちに身につけてほしいと考えている要素から、「チームワーク」「体力づくり」「技能」「瞬発力」「観察力」「救護」を抽出。この 6 点を軸にしたミッションを、ポケモンと一緒にクリアしていきます。
「ボーイスカウト活動は、10 歳前後の子どもたちが多いと伺っています。一方、ポケモンの世界でも、 10 歳になった少年少女がポケモンとともに冒険へ旅立ちます。この共通点を活かし、子どもたちが自然の中を旅しながら習得すべきスキルを身につけ、一人前のポケモントレーナーをめざすストーリーを作りました。」(ポケモン担当者)
このプログラムでは、子どもたちはパートナーとなるポケモンを選び、自然の中で起こった「ポケモンたちの困りごと」を解決するミッションに挑みます。
「もっとも意識したポイントは、ポケモンの世界観と野外でできるリアルな体験をどう結びつけるかでした」と、ボーイスカウト担当者は振り返ります。
「たとえば、輪ゴムと割り箸でスリングショットをつくった子どもたちが、羽根の矢を飛ばす やばねポケモン ジュナイパーと一緒に木の実を撃ち落とすミッションがあります。このように、ポケモンの特性と教育要素の融合を心がけました」。

3. 子どもならではの豊かな想像力で特別な体験を
ボーイスカウトの活動拠点は全国に約 1,600 カ所。開催地によって、自然環境や使用できる道具が異なります。そのため進行のシナリオなども記載した「実施の手引き」を提供し、各地で実際にプログラムを提供するボーイスカウトの指導者がアレンジを加えながら実施する形式を採用しました。
「これまで各地でプログラムを実施して印象的だったのは、ポケモンの力です。ボーイスカウトのイベントでは普段からボーイスカウトに入っていない子どもたちの体験参加も歓迎していますが、『ボーイスカウト めざせ!ポケモントレーナー!』は通常イベントよりも格段に反応がよく、申し込み対応が追いつかないほどでした」。
そう話すボーイスカウト担当者は参加した子どもたちの様子や反応にも、とても驚いたそうです。
「ミッションの導入で、ベテラントレーナーは ポケモンがどんな困りごとに直面しているのか を子どもたちに語りかけます。すると、子どもたちはあっという間にポケモンの世界観に入り込むんです。豊かな想像力や没入できる力は、小学生だからこそだと実感されられました。」
4. ポケモンと自然体験の循環から世界が広がっていく
今回のプログラムは、開催地ごとの工夫に指導者の経験が加わり、 同じミッションでも多様な展開が生まれました。チームごとに解決までのアプローチが異なるケースが少なくなかったそうです。
「崖の上のポケモンを助けることを想定したミッション、どうする?崖の上のポケモン では、自分たちが学んできたロープの技を使って 1 人ずつ投げて救出するチームもあれば、メンバー全員のロープを結んで助けようとするチームもありました。子どもの個性やチームごとのカラーが出てくるのは非常に面白いですね。」(ボーイスカウト担当者)
「一緒に困りごとを解決する」という 6 つのミッションを設定したのは、まさにこのような多様なアプローチがどんどん生まれることを狙ったものでした。
「子どもたちは想像力を働かせて、 そこにポケモンがいると本気で受け止めて行動してくれます。ゲームの仮想世界だけではなく、現実世界でもポケモンの存在を感じてもらえることは、私たちにとっても大きな喜びでした。」(ポケモン担当者)
ポケモンとの冒険をきっかけに身近な自然に目を向けるようになる子もいれば、ボーイスカウトを入り口にポケモンの多様な生態に興味を抱く子もいるはずです。
ポケモンと自然体験という 2 つの世界がつながり、それぞれの魅力を活かして子どもたちの体験を深めていく。新たなコラボレーションの形は、全国各地に広がっています。