2026.10.20
ポケモンといっしょに、のんびり暮らす日常

新たなポケモンの側面を描く
2026年3月5日に発売されたNintendo Switch 2用ソフト『ぽこ あ ポケモン』。へんしんポケモンのメタモンが、「ニンゲン」のいなくなった世界で目覚めるところから物語は始まります。
プレイヤーは、人間の姿にへんしんしたメタモンです。ポケモンたちと一緒に暮らしながら、荒廃した街を少しずつ発展させていきます。フシギダネが花を咲かせ、ヒトカゲがたき火に火をつける——。そんなふうに、ポケモンたちはそれぞれの得意なわざで街づくりを助けてくれます。
『ポケットモンスター』シリーズにおける遊びの軸は「収集」「育成」「交換」「対戦」です。しかし、『ぽこ あ ポケモン』にはバトルがありません。「ポケモンと一緒に生活すること」そのものを、じっくり体験できる新しい作品なのです。
本作は、株式会社ゲームフリーク、株式会社コーエーテクモゲームス、そして株式会社ポケモンの3社による共同開発タイトルです。ゲームフリークの企画原案をもとに、これまでサンドボックスゲーム※を手掛けてきたコーエーテクモゲームスが開発を担当。株式会社ポケモンは、より多くのお客様へゲームの魅力を届けるため、プロデュース担当として開発サポートや監修、ローカライズやプロモーションを担いました。初めて原案を見た時の印象を、ポケモンの担当者はこう振り返ります。
サンドボックスゲーム:プレイヤーがクラフトや探索を自分のペースで楽しめる、自由度の高いゲームジャンル
「この作品が仕上がったら、多くのファンが望んでいた『ポケモンと一緒に暮らしてみたい』という願いが叶うんじゃないか。そんな大きな可能性を感じました」
口調もポケモンらしく
私たちが本作で果たした役割のひとつが、「ポケモンらしさ」を守りつつ、それをより引き出すための監修です。ちょっとしたしぐさや表情のような細かな部分まで、ポケモン一匹一匹の個性が活きるように開発全体を見守りました。
ポケモンのセリフは、口調も一人称も個別に設定しています。膨大な本数のテキスト監修で大切にしたのは、それが「ポケモン目線」の生きたセリフであるかどうか、でした。
「たとえば、ゲームを進めるに当たってヒントとなるセリフも、単なる説明ではなく『ポケモンたちなら、こういう風に話すかもしれない』という視点でチェックしています。この観点を大事にしながら、細かなセリフの調整を重ねました」(ポケモン担当者)
そんな「ポケモン目線」を体感できる象徴的なシーンが、ポケモン同士の会話です。何気ないやりとりだからこそ、ポケモンの存在がぐっと身近に感じられるはず。私たちもセリフの原案を作成し、3社で協力して多彩な掛け合いを用意しました。これらの要素はファンからの人気も高く、SNSでも大きな話題になりました。
誰でも遊べるタイトルをめざして
ファンの楽しみを深める監修を意識しつつ、はじめてポケモンに触れる方へゲームを届けることも、私たちの大切な役割です。「初めて遊ぶ子どもたちが本当に楽しめるのか」「手に取ったときにわかりやすいのか」を考えながら、ゲームをプレイする方の間口を広げるための工夫を重ねていきました。
「画面に表示されるボタンをひとつでも減らすなど、誰もが『自分にもできそう、やってみたい』と思えるようにしようと、チーム全体で意識していました」(ポケモン担当者)
『ぽこ あ ポケモン』を世界各国に広げるためのローカライズも、重要な仕事のひとつです。開発チームと協力して整備を進めたレギュレーションをもとに、海外拠点のポケモングループが、それぞれの言語への翻訳を行いました。
たとえば、日本ではおなじみのアイコンでも、地域によっては同じ見た目のままでは意味が伝わらないことがあります。
また、ポケモン同士の言葉をそのまま翻訳して置き換えるだけでは自然な掛け合いになりません。どの言語で遊んでも違和感なく面白さが伝わるように、文法の特性とゲームの仕様を両立させるための調整を重ねていきました。
新しい出会いが、ポケモンの世界を広げていく
本作のテーマ「ポケモンと一緒に暮らす」によって、これまでのシリーズでは描かれなかったポケモンの一面が次々と浮かび上がりました。
「たとえば、コイキングの代名詞ともいえる『はねる』は、これまでのシリーズではほとんど役に立たないわざでした。ところがこの作品では、主人公がコイキングから『はねる』を教えてもらうことで、段差を飛び越えられるようになります。『はねる』がこんなに便利な移動手段になるとは!と驚きました」(担当者)
本作のコイキングが、陸地をピチピチと跳ねて移動するのもユニークなポイントです。一方、追加有料コンテンツで訪れることができる「ブクブクうみぞこの街」では水中をすいすいと泳ぐなど、さまざまな姿を見せてくれます。
作品が発売されて早数カ月。プレイヤーからは、「これまでにないポケモンの意外な魅力に気づいた」「推しのポケモンが増えた」といった声が届いています。なかには、本作で初めてポケモンに触れ、そこから『ポケットモンスター』シリーズを遊び始めた人もいるようです。
一緒に暮らすと、ポケモンをより身近に、リアルに感じられる。これまで知らなかったポケモンを、本作をきっかけに好きになる。そんな新しい出会いが、これからもプレイヤーたちの街でどんどん広がっていきます。